新公民館 VOL では、リノベーション協議会宮崎支部の活動の一つとして、メンバーや関心のある人たちが学び合う「リノベの勉強会」を定期的に開いています。
第3回目となる今回は、宮崎支部の支部長であり、PAAK DESIGN の鬼束準三さんが担当。
これまで地域で積み重ねてきた取り組みをもとに、事例を共有する時間となりました。
実践者同士だからこそ出てくる視点や経験が交わり、学び合う空気が自然と生まれる会となりました!
鬼束さんは、油津商店街の空きテナントのリノベーションをはじめ、飫肥・油津を中心に、地域に根ざしたプロジェクトを数多く手がけてきました。
その経験を活かし、リノベーション協議会宮崎支部を立ち上げ、支部長として、勉強会の企画・運営に取り組んでいます。
建物と街をどうつなぐか
今回の勉強会では、飫肥で手がけた一棟貸し宿の事例を紹介。
宿の話では、特徴的なネーミングに込められた背景と、そこに至るまでのリノベーションのプロセスがとても興味深いものでした。
建物の歴史や佇まいをどう読み取り、新しい役割へと再編集していったのか――その流れが具体的なストーリーとして語られました。
さらに、デザインだけでなく、どのように収益をつくるか、
どんな層に届く宿として設計しているのかといったマーケティングの視点からの話も共有され、プロジェクトの成り立ちがより立体的に理解できる内容でした。
宿泊者の動線、地元での過ごし方、エリア全体への広がり方など、宿と街の関係性まで踏み込んだ考え方が示されました。
また、建物のデザインに加えて、クラフトビールやクラフトコーラ、地元クリエイターの展示など、
“ソフト面の仕掛け”を織り交ぜることで、滞在そのものの質を高めている点も共有され、
ハードとソフトの両方を組み合わせることで、宿の体験価値をどうつくっていったのかが伝わる内容でした。
ほかにも、洋館を改修した次に仕掛けているプロジェクトが紹介され、
- 古い建物にどの程度手を入れるか
- 新しい要素との“つなぎ方”
- 建物単体ではなく、周囲のエリアを含めた“面”として街をつなぐことや関係性まで含めて考えること
など、これまでの現場で見えてきた視点が語られました。
活発な質疑応答の時間も
後半の質疑応答では、集客の工夫や地元との協働方法など、現場に近いテーマでの質問が相次ぎました。
参加者の課題意識に寄り添った具体的な答えや経験談も多く、実務に生かせる学びの多い時間となりました。
一緒に活動する仲間を募集しています
リノベーション協議会宮崎支部では、宮崎でリノベーションを広げていく仲間を随時募集しています。
興味のある方は、ぜひ勉強会へ気軽にご参加ください。
次回の講師は、
株式会社はぴりの 代表取締役 山崎大亮さん。
📅 日時:1月26日(月)19:00〜20:00
💡 テーマ:中古リノベ&買取再販の成長を支える「建築&不動産のマーケティング術」
皆さまのご参加をお待ちしています。